マレーシア・クアラルンプール

マラッカからクアラルンプールへ
 マラッカ(Melaka)の長距離バスターミナル(Melaka Sentral BT)からクアラルンプール(Kuala Lumpur, KL)のプドゥラヤ・バスステーション(Hentian Puduraya BS)へ約2時間。主要都市を繋ぐだけあって豪華なバスが頻繁に行き来している。

マラッカからクアラルンプールへ向かう豪華バス

 クアラルンプール市内の交通手段は、他の大きな都市と同じように、電車、市内バス、タクシーが中心である。方向音痴の私にはバスの細かい乗り回しは難しく、ホテルのスタッフから助言されたように、遠距離は電車やバスを使い、込み入った場所や短い距離ではタクシーを使うのが合理的なようだ。その電車であるが、LRT(Light Rail Transit System)、KLモノレール(KL Monorail)、KTMコミューター(KTM Comuter)、MRT(Mass Rapid Transit)と至れり尽くせりである。今日はゆっくりと休んで、明日からこの交通システムを駆使して、「KLをブラブラしようっと。」

バトゥ洞窟
 いつもの私流(わたくしりゅう)の「旅は町の中心からではなく、遠くから始める」は今回も同じ。クアラルンプールの町の中心からではなく、北郊外約10キロメートルに位置するヒンズー教の聖地バトゥ洞窟Batu caveから始めたい。同じホテルに泊まった韓国の青年もバトゥ洞窟に向かうと言うことで、彼が調べてくれたルートで一緒に出掛けた。KL Sentral駅よりKTMコミューター(Plathome3 Sentul方面)に乗って約30分→『Batu Cave駅』下車→出口を出てすぐ、である。
 鍾乳洞バトゥ洞窟の入口に立つ「ムルガン(Murugan)神像」は、高さ42.7メートルと世界で最も高い神像である。韓国青年の話だと、神像には300リットル以上の金が使用されていると言うことであるが、純金ではなく合金だとしたら重量ではなく体積で表現されても合理的ではないので、金の重さの実感が湧いてこない。とは言っても、黄金に輝く神像は迫力があるし、ましてや、最高神シヴァの次男でヒンドゥー教の軍神だと聞くと、緊張感がある。
 傾斜のきつい272段の階段を上がると大鍾乳洞のいたる所にヒンドゥーの神々が祀られている。

ヒンドゥ教の聖地・バトゥ洞窟
仏像の左側に見える階段は急勾配で足腰にきつい
上から階段を写す
上に上がって仏像を背後から写す
272段の階段と眼下の街を引き寄せて写す

ピンクとブルー
 ピンクとブルー、例えばカジュアルなズボン(パンツ)をはいて、上にスゥエーターを着る場合は、あなたはどちらの色を選びますか?季節、着るものの素材、中に着るシャツなど、ややこしい条件は横に置いといて、あなたは…。私は黒いズボンが圧倒的に好きなのですが、上の条件であるならば、ピンクとブルーのスゥエーターを選ぶことが多い。黒あるいは濃紺のズボンにピンクのスゥエーターが定番のせいか、ゴルフ場のキャディ達にはすぐに見つかってしまう。「??さん、また池ポチャやったでしょう」。
 無駄口が多すぎました。今日は色の名前が付いたモスクの話である。クアラルンプール郊外にあるプトラ・モスク(Masjid Putra)とスルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・モスク (マレー語:Masjid Sultan Salahuddin Abdul Aziz)のことである。それぞれのモスクの色の特徴から、前者は「ピンク・モスク」、後者は「ブルー・モスク」と呼ばれているが、方向が違うので、二つのモスクを午前と午後に分けて訪ねることにした。

プトラ・モスク(ピンク・モスク)
 プトラ・モスク(Masjid Putra)のあるプトラジャヤ(Putrajaya)駅までは、K Lセントラル駅から電車(KLIAトランジット)に乗って行くことができる。ピンク系の花崗岩を使用していることから、「ピンク・モスク」と呼ばれている。女性は必ずローブ(着衣)を着なければならなく、男性も短パンの場合はローブを借りることが求められる。貸し出しは門を入って右手にあり、無料である。

プトラ・モスク(ピンク・モスク)の敷地内部から撮影した連邦政府庁舎 
プトラ・モスク内における禁止事項が表示してある
プトラ・モスク(ピンク・モスク)
モスクの内部
プトラ・モスク(ピンク・モスク)の敷地内部から撮影した連邦政府庁舎
ここまでプトラ・モスク

スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・モスク(ブルー・モスク)
 スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・モスク (マレー語:Masjid Sultan Salahuddin Abdul Aziz)は、マレーシア・スランゴール州の州都シャーアラムにある。青色をしていることから、通称、ブルー・モスクと呼ばれている。1988年3月に完成、最大収容人数24,000人のモスクは世界第4位の大きさと言われる。一見して分かる青い屋根が特徴で、高さ142.3メートルの4本のミナレット(尖塔)は特に目立つ。
 行き方は、急ぎたい方はKTM「Shah Alam」駅からタクシー(電車+タクシー)、KTM「Shah Alam」駅からバス(電車+バス)の利用、のんびり安いのがお好きな方はLRT「Pasar Seni」駅からバスでブルー・モスク近くのバス停まで所要時間約1時間、と選択肢がある。

ブルー・モスク
ブルー・モスク
ブルー・モスクと庭園

マスジット・ヌガラ(国立モスク)
 高さ73メートルのミナレットがそびえるマスジット・ヌガラは1963年に建てられた国立モスク。女性には入口でローブとスカーフを貸してくれる。

マスジット・ヌガラ(国立モスク)について説明したプレート


注記)以上のクアラルンプールに関する旅日記は、マレーシアの他の都市における旅日記と同様に2014年3月~4月に訪ねた際の記事であり、以下のクアラルンプールの旅日記は、2012年2月に訪ねた際の記事である。

ペトロナス・ツィンタワー
 1998年にクアラルンプールに完成した高さ452メートルの超高層ビル(ツインタワー)である。ペトロナスタワー(Petronas Twin tower)あるいはペトロナスタワーズとも呼ばれている。日本と韓国の合作で、タワー1(KLCC公園から見て左側)は日本のハザマ、タワー2(KLCC公園から見て右側)は韓国のサムスン物産の建設である。ご想像の通り、お互いの会社(国?)の威信をかけて、…、…、急ピッチで建設が続いた結果、41階を建設した段階で、…、。もちろん、この傾きは修正され、ビルは完成して、現在供用されていることはご存知の通りです。

空港から市内へ向かう時に最初に見えるペトロナス・ツィンタワー。タワーが傾いて見えるとしたら、写真の撮影技術のせいで、タワーの建設技術の結果ではありません
夜のペトロナス・ツィンタワー(加工済)
夜のペトロナス・ツィンタワー。高さ452メートル、88階。アメリカ人建築家シーザー・ペリー氏がイスラムの教えからイメージして設計した

ドレス・コード
 高さ452メートルのペトロナス・ツィンタワーの中にあるマレーシア交響楽団ホール(Petranas Philharmonic Orchestra Hall in Twin tower)で行われたマレーシア交響楽団(Malasia Philharmonic Orchestra)の演奏会に行ってきました。イスラムの国で、イスラムの交響楽団で初めて西洋のクラシック音楽を聴きました。日本から直接、支配人にメールをお出ししたところ、ご丁寧な返事と同時にチケットを当日ボックス・オフィスで受理できるなどの手配をしていただきました。ありがとうございました。
 近年の世界の傾向で、カジュアルな格好で演奏会場に出かけたのですが、入り口で足止めをされ、「スニーカーをホテルまで行って替えて来い。ドレスコードを読んでないのか」と強い口調で言われた。経過はともかくも、青い目をした上品なご婦人が「後ろの席にお座りになったら」と、とりなして事なきを得たが、…。という経緯から、演奏に関するコメントは無し。
 外国で出会うこの国の方々や大学生と話をしたイメージとは違う「原則絶対重視」の姿勢を旅のあちこちで感じます。大事なことなので、しっかり守って楽しく過ごしましょう。

参考までに原則重視の例
 郵便局から日本向け船便小包を出す時の注意事項。 ①送る中身を局員に見せる②日本で言う油紙のような紙を買って中身を包む③それを持って行った紐で包む④箱に入れて書いた書類と一緒に局員に出す。ここで、要注意。②の油紙は文房具屋で売っている所定のものを使う→荷物(中身)を最後に入れる箱も文房具屋で売っている所定のものを買って使う→…→。これらの作業(文房具屋へ行って買うことも含めて)、一度に言えっていうんだ。油紙を買うために、箱を買うために、…→私目は100メートル離れた文房具屋へ何度も雨の中を歩くのである。日本で育った私目は何と甘やかされているんでしょう?

雨の話が出たついでに
 雨の話が出たついでに、雷の音も徹底している話である。場所は依然クアラルンプールの市街地、季節は2月の夕刻、スコールと言うんだろうか、いきなり雨が降り出した。小さな子供では傘をさしていられないほどの強さである。道路排水もしっかりした場所であったが、排水が追い付かず、15分ほどでスニーカーはおろか、さらに10センチメートルほど水につかり、前が見えないほど雨が叩きつけてくる。そして、どぉ~んと強烈な雷がして、皆さんが悲鳴をあげる。本当に生きた心地がしない、…、ビルに逃げ込むとエレベーターが止まっていた。雷が落ちた場合への対処なのであろうか。雷までというか雷も徹底しているのである。

ツィンタワーのコンサート・ホールのロビー 
コンサートホールのボックスオフィス
スリ・マハ・マリアマン寺院。マレーシア最大のヒンズー寺院。1873年建立
スリ・マハ・マリアマン寺院
寺院上部のアップ画像
寺院の内部
マスジット・ジャメ・クアラルンプール。クアラ・ルンプールとはマレー語で「泥の川の合流地」という意味。クアラ・ルンプールにはゴンバック川とクラン川の2つの川があり、その川の合流地点に建っているモスクがマスジッド・ジャメ・クアラルンプール
連邦事務局ビル。現在は、最高裁判所、高等裁判所。ムーア様式のレンガ造りで、クアラルンプールのシンボルともなっている高さ40メートルの時計塔が目印 

                                            

ムルデカ広場の隣に建つ国立歴史博物館

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