日本人

日本人
 海外を旅行している時、旅行先の人々のことを国名を前に付けて呼ぶことが多い、というか、一般的である。例えば、「イギリス」+「人」=「イギリス人」、「ドイツ」+「人」=「ドイツ人」、「アメリカ」+「人」=「アメリカ人」という具合である。
 ところで、例えば「イギリス人って?」と自問すると、あるいは質問されると、意外と難しく、答えに詰まることも多い。私は、旅行中であれば用心深くステレオタイプ(Stereotype)な表現をすることにしている。多数の人に行き渡っているレッテル、先入観、思い込みなどの類型化されたあれ(・・)である。上の例で言うと、「イギリス人」とか「英国人」という呼び方である。
 ここ数回のブログは、旅行中に出会ったこの大まかな「…人」について筆を進めたい。知識ではなく、経験したことを書き留めたい。当然のことながら、名前を挙げた国や国民を、ましてやその歴史を揶揄したり、非難したりするものではないことを最初にお断りしておきたい。
 さて、最初に登場する「…人」は、意表をつく様で申し訳ありませんが、「我々日本人」である。「多くの外国の人々は、自分の意見を述べる際に主語として”I(アイ)”を使うことが多いが、それに比較して日本人は「私」と使うことは少ない。「私は、こう思う」と主張するのではなく、「我々日本人(We, Japanese)は、…」と言うのである。これだけでは不十分かもしれない。もっと正確に表現すると、ある年齢層を除いて、「我々日本人は、…」と言うことが多い。何故だろう。「我々日本人は、…」と「私は、…」の違いは、前者に比較して後者がより自己を強調する、あるいはより自己主張をする意味合いを持つと思うが、話している外国語の語学力とか表現力に自信がない場合にそうするのだろうか。一語の名詞で表現しようとする「我々日本人」は、多くの外国人が違う国の外国語を話す時のように、分かりやすい単語を使って言葉を尽くして状況説明をすれば良いと思うのだが…。大丈夫、頑張れ!日本人。日本語と言う特殊な?言語をつれる「我々日本人」は、コツさえ掴めばすぐに身につけられる手法である。それほど日本人は優秀なのである。
 「我々日本人はそれほど優秀なのである」と、気分の良い所で終わりたかったが、文中に、一つ忘れ物をしました。『「ある年齢層を除いて、我々日本人は、…と言うことが多い。」』と書き残しましたね。つまり、「我々日本人は」と表現しない年齢層がいるとの趣旨である。どの年齢層だと思いますか。「昔、漢字は表意文字である」と教わった人達か?言語学を操るには私は浅学すぎます。自己主張をする年齢層とは?私が最も弱い就学前の「らんちゃん」層である。「じじ、らんちゃん、あれほしい」、「らん、ピアノうまくなったよ」、「らん、らん、ラ・ラ・ラ、らんらん…」。でしょう、少ない単語で自己主張をしてしまう。

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