ボーパールからオルチャへ移動
今日は随分お世話になった、思い出がたくさんできたボーパールからオルチャへ移動することから始まる。先ず、ボーパール駅(BPL Junction)からジャンシー(Jhansi)へ列車で移動する。旅行ガイドブックには、ジャンシーからオルチャ(Orchha)へはオートリクシャー(Auto Rikusha)あるいは乗り合いオートリクシャーで移動すると書いてあったが、ジャンシーは乗客であふれかえっていて乗り物の選択の余地はなく、結局、乗り合いオートリクシャーで45分、Rs250であった。ぎしぎし音を立てながら悪路のコーナーを曲がる時は、手に汗を握るほど怖かった。
もう一晩オルチャで過ごしました
デカン高原中央部に位置するオルチャの朝である。おばちゃん、おじちゃんが、新鮮な野菜や果物を歩道に並べて小さな朝市を始めている。よく分からないが、オルチャは「隠された場所」と言う意味だそうで、16世紀から18世紀にかけて繁栄したブンデラ王国があった街だそうだ。
比較的空気が澄んだ町で、朝早くからプール・バーグ庭園に人々が訪れている。
オルチャの中心部の高台に向かって歩くと、オルチャ全体を見渡せるチャトルブージ寺院がある。オールチャーを治めていたマドゥカル=シャーが建て始め、息子の時代に完成したヒンズー教寺院である。眼下に美しい寺院であるラーム・ラージャ寺院を見下ろすことができるせいか、係員がいて観光客を見ると「塔を上らないか」と話しかけてくる。「上らない」か、無視する。何故か?無料ではありません、チップが必要です。そもそも係員は要らないのです。
この辺りは寺院が多いせいか、色々な寺院をまとめて示した案内板が便利である。ラージ・マハルは、ラドラ・プラタプが1531年に建築を開始し、16世紀後半にマドルカール・シャー王が完成させた5階建ての宮殿である。台所、王の寝室、王妃の間などの美しい壁画があり、またヴィシュヌの化身やラーマ・ヤナを描いた壁画などは保存状態がいいが、撮影を禁じられたためにお見せ出来ないのが残念である。天井には、装飾のある部屋もあった。
ジャハンギール・マハルは、ムガル帝国の第4代皇帝ジャハーンギールがオルチャに来ることになり、そこに滞在するためだけに1606年にビール・シン・デオが建てたという宮殿である。ガイドブックによると、当のジャハン・ギールは1泊しかしなかったらしい。裏手にあるのは駱駝(ろば)小屋である。
ラクシュミー・ナーラーヤン寺院は皆さんがお勧めする寺院である。広大なデカン高原を見渡せ、ジャハンギールマハル寺院、ラジ・マハル寺院、チャトルブジャ寺院などを見渡すことができる。建物内部にも、16世紀から19世紀までを描いた壁画・天井画も人気がある。
ラクシュミー・ナーラーヤン寺院内部の天井画
オルチャのブラブラが続く
オルチャは狭い地域であるが、田舎風でおばさん達の人当りも比較的穏やかなので、好きになってしまい、カジュラーホーへの列車の時間を遅らせることにした。今日も朝からオルチャのブラブラ歩きを続けようという魂胆である。そうそう、「一日経ってから書くのでは遅すぎる」とお叱りを受けそうですが、村の広さと言い、風景と言い、くどい様だが人心と言い、旅人と村人との距離感がとても近く感じる村である。今からでも遅くありません。是非、自転車を借りて遊んでください。